ネットワーキングも使い様。
「朝活の異業種交流会に来ませんか?」と知人からお誘いを受けた。
それがBNIだった。
※「BNI」とは、世界最大級の異業種交流組織で1985年にアメリカで始まったもの。起業家を中心とするメンバーの間で信頼関係を構築し、その上でリファーラル(Referral)と呼ばれる紹介を通じて、お互いのビジネスの拡大や売上アップに焦点を当てた環境と仕組みを提供するもの。BNIの各チャプターは、各業種から1名のみ加入する事ができ、紹介を通じてお互いのビジネスを発展させることを唯一の目的としている。
朝7時半、都内の説明会に行ってみた。
貸し会議室に人が60人くらいいる。
ほとんどがはじめて説明を聞きに来た人のようだ。
新興宗教やマルチ商法の説明会には行ったことがないのに
まるでそんな雰囲気。
首にストールを巻いた(似合いってない)エセIT社長みたいな男性もいる。
「お互いのネットワークを使って仕事を紹介し合う」と、
幹事役の人が熱心に説明をしている。
参会者の自己紹介タイムでは
飛び込み営業などで日々苦労されている人がたくさんいた。
ここに来たのは、藁をもつかむといったところか。
(お互い大変だね!というまなざしで)
2時間ほどで会は終わった。
このBNI。
システムにうまくハマれば、もちろん素晴らしいと思うが、
これは厳しいなぁ、と思うハードルがいくつかあった。
●お金
入会金2万円、年会費年10万円。
参加費も都度かかるらしい(会議室代?)。
運営費なんだろうが、会員の懐に入らないこのお金、どこへ行くんだろう?
●入会システム
入会するとき、家族・同僚以外で、ビジネス上のつきあいがある人の
連絡先を教えなくてはいけない。
BNI本部は、その人へ電話して
「中女さんについてうかがいたいのですが…」とか聞かれるらしい。
なんて取引先へ迷惑なことを!
そして取引先が「中女、あやしいことしてるな。あいつと仕事するの止めようかな」
となる可能性も若干あるんじゃね?
●出席システム
毎週朝の定例会に必ず出席せねばならず、2回欠席したら除名。
私は朝が弱い!
●紹介システム
毎週の定例会で、
各自報告をしなくてはいけないらしい。
「メンバーの仕事を第三者に紹介したか」を。それも毎週。
もし紹介してなかったら、色々ご指導が入るそうだ。
こちとら毎回弁護士だの、不動産だの、紹介する相手なんていませんよ。
もちろん一般客相手の客単価の低い飲食店だったとしても。
仮にいたとして。
私が誰かに「いい税理士いないかな?」と相談されたとする。
昔からの知人で優秀なAさんを紹介したいな、と思ったとしても、
メンバーになったら、BNIでつながっているBさんを紹介しなくてはいけない。
これ、不自由じゃない?
このネットワークは自営業や新規顧客開拓の営業の人などを対象にしているので、
事務系、企画系や既存顧客を相手にする会社員はまったく知らないだろう。
これがマルチなのかネズミ講なのかはわからないが、
こんなシステム使わず仕事が来るほうがいい、と思う私は
甘いですか?